野生の鹿革 草木染めTシャツ
「害獣」という表現は、革を扱う立場からは使い難い言葉ですが、野生の鹿はこの40年で全国的に2.7倍に増え、肉だけでなく革も利用する取り組みが増えてきました。天城山の鹿皮は姫路で白なめしの加工を経て革となり、川奈で草木染めされています。今回の展で私は「枇杷」の色を担当しました。鹿革の特徴として、小判であることと、原圧 1 mm 程の薄さであることから最大限薄く削ぎ、Tシャツにしました。草木染めは、対象が動物性か植物性かで、染まる色に差異が生まれるところがおもしろいです。15年程前に工場見学させていただいた白なめしの工場さん。挑戦してみたかった衣料革としてのプロダクト。靴のことを知らない20代のころから目の前を歩いている方々と、曽田耕さんのディレクションによりオープンイベントでご一緒します。過去の印象深い点と点がつながり、新しいことが出来たことに感謝ばかりです。ご高覧いただけましたら幸いです。
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ひかりンピック
2021年8月7日(土)〜8月15日(日)
近年深刻化している鹿による食害は、農作物のみならず、草木・樹皮・新芽も食べ尽くされてしまうと、森林は育たず保水能力も低下し、暮らしに大きな影響を与えてしまいます。森の生態系を守るため、行政では鹿の管理捕獲を行っています。管理捕獲された鹿の皮は姫路に一旦送られ、塩・菜種油・水だけで化学薬品を一切使わず鞣され、白なめし革となります。ひかりは鹿皮を譲り受け、白なめし革になったあと、鹿が暮らした環境の草木で染める、草木染めの鹿革作りを数年前よりはじめ、この夏、伊豆半島の小室山に複合施設「HIKARI village」を新設。ひかりンピックは、国内外で活動するクリエイターによる、自然の恵だけで作られた鹿革作品の展示販売です。
場所 | HIKARI village 静岡県伊東市川奈1261−174
電話 | 070−1463−7867
営業時間 | 10:30〜17:00
ディレクター | 曽田耕
クリエイター | 園田元/そのみつ | 赤尾由美子/そのみつ | 増満兼太郎/House. | セトキョウコ/菜と果 | 神田沙耶香/トートーニー
◯トークイベント
「とらえる、なめす、そめる、つくる 人と自然の循環するもの作り」
日時 | 2021年8月7日(土)13:00〜
入場料 | 500円 ドリンク付 先着順
とらえる | 鈴木きみゆき(管理捕獲)
なめす | 新田眞大(新敏製革所代表/白なめし職人)
そめる | 生田一夫(一般社団法人ひかり理事長/草木染め鹿革制作)
つくる | 曽田耕(靴作家)
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HIKARI village
Instagram @hikari_village
ひかり工房
http://hikariiro.com/
07. 24 , 2021
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